知財と教訓

知財の教訓企業で知財業務34年の経験者が伝えたい知財戦略(知略)のヒント

  • 2014年7月28日

    記憶に残る特許の契約交渉 「バットは振らなきゃ当たらない」の教え:第36号

    ━━ 『特許を斬る!』知財経験34年 ・・・ 愚禿の手記 第36号 ━━   ♪ 足りない頭なら、知恵を盗みゃいい。帳尻合わすなら、嘘も必要さ・・・   巷では、バブルガム・ブラザーズの『WON'T BE LONG』が流行っていた頃、   私は、アメリカのある大手半導体メーカ(A社)と特許クロスライセンス交渉の真っ只中にいた。   A社とは、……
  • 2014年7月22日

    経験者が語る知財紛争の教訓 『訴訟への決断!』・・・被告の裏事情(結末):第35号

    ━━ 『特許を斬る!』知財経験34年 ・・・ 愚禿の手記 第35号 ━━   アメリカ出張から戻って2日後、国内のある大手半導体メーカから電話をもらった。   「やっと、ライセンスを貰うことができました。これで、一安心です。御社も遅れない方がいいですよ。」   受話器を置いた後、「ふざけるな!大きなお世話だ。」と思わず声を出してしまった。   ……
  • 2014年7月14日

    経験者が語る知財紛争の教訓 『訴訟への決断!』・・・被告の裏事情(その5):第34号

    ━━ 『特許を斬る!』知財経験34年 ・・・ 愚禿の手記 第34号 ━━   突如、浮上した巨大なサブマリン特許に戸惑う日本企業・・・   こちら側にいくら強力な特許があったとしても事業をしていない個人相手では、全く通用しない。   しかも、相手はアメリカ合衆国のプロパテント政策という後ろ盾に守られている。我先にとライセンスを取得した企業もあるという。 ……
  • 2014年7月7日

    経験者が語る知財紛争の教訓 『訴訟への決断!』・・・被告の裏事情(その4):第33号

    ━━ 『特許を斬る!』知財経験34年 ・・・ 愚禿の手記 第33号 ━━   意見交換と称して集まったのは4社だった。いずれも警告書が送られてきたメーカの代表者である。   彼等の意見は、ほぼ同じで、   「放っておいたら、訴訟になるだろう。」 「訴訟になったら、米国での営業に支障が出る。」 「何とか、訴訟だけは避けたい。」 「しかし、妙案がない。」……
知財法務コンサルタント
堤 卓一郎

埼玉大学理工学部電気工学科卒
日本電気株式会社に入社。以来34年間知的財産及び企業法務に従事し、 特許技術部長、知財法務事業部長、監査役を歴任。在籍中は、多くの国内及び海外企業との知財関連訴訟やライセンス契約の責任者として事件解決や紛争処理に努め、一方で「取得」主体の知財活動から「活用」に主眼を置いた知財戦略や知財活動、教育の改革に取り組む。また、企業法務の責任者として、コンプライアンスやコーポレートガバナンスの管理・運用に従事。半導体事業及びパソコン等のパーソナル事業に精通。

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