知財と教訓

知財の教訓企業で知財業務34年の経験者が伝えたい知財戦略(知略)のヒント

  • 2014年10月27日

    ソフトウェア的発想とは!(その3) とある特許侵害事件の思い出 :第48号

    ━━ 『特許を斬る!』知財経験34年 ・・・ 愚禿の手記 第48号 ━━   (前号の続き)   米国の特許弁護士、曰く、   「今の説明を聞いて安心した。 我々も全く同じ所に着目していた。 これで自信を持って反論書を作成出来る。ありがとう。」   一時は、どうなることかと不安だったが、両者の見解が一致した。出席者の表情が、最初と違って皆明る……
  • 2014年10月20日

    ソフトウェア的発想とは!(その2) とある特許侵害事件の思い出 :第47号

    ━━ 『特許を斬る!』知財経験34年 ・・・ 愚禿の手記 第47号 ━━   (前号の続き)   重苦しい雰囲気の中で、会議は始まった。   問題の特許は、色に濃淡を持たせるための特殊な回路に関する米国特許である。   (ここ数年訴訟等で話題の3DS特許よりもかなり前の発明で、3次元画像処理の走りとでも言うべき特許である。)   ……
  • 2014年10月13日

    ソフトウェア的発想とは! とある特許侵害事件の思い出 :第46号

    ━━ 『特許を斬る!』知財経験34年 ・・・ 愚禿の手記 第46号 ━━   朝6時半、私は東京駅新幹線ホームで仲間を待っていた。   営業担当、技術担当、企画担当、併せて総勢12名で京都の大手ゲームメーカを訪問するためである。   事の発端は、5日前に当社の営業担当に入った一本の電話。   内容は、そのメーカが米国に輸出しているゲーム機の販……
  • 2014年10月6日

    事件の裏に潜む真相とは! 木を見て森を見ずの教え:第45号

    ━━ 『特許を斬る!』知財経験34年 ・・・ 愚禿の手記 第45号 ━━   (前号からの続き)   打開策を求めた私の提案は、次のようなものであった。   「契約解約後でも開発を続けておられると伺い驚いた。従って、当社の発売日程に遅延が生じないように完成させて戴けたら追加費用をお支払する。   なお、現在B社にも開発委託しているので、どちら……
知財法務コンサルタント
堤 卓一郎

埼玉大学理工学部電気工学科卒
日本電気株式会社に入社。以来34年間知的財産及び企業法務に従事し、 特許技術部長、知財法務事業部長、監査役を歴任。在籍中は、多くの国内及び海外企業との知財関連訴訟やライセンス契約の責任者として事件解決や紛争処理に努め、一方で「取得」主体の知財活動から「活用」に主眼を置いた知財戦略や知財活動、教育の改革に取り組む。また、企業法務の責任者として、コンプライアンスやコーポレートガバナンスの管理・運用に従事。半導体事業及びパソコン等のパーソナル事業に精通。

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